知り合いが「丸栄のすぐ近くにおいしい和菓子屋さんがあるよ」と教えてくれて
さっそく行ってみました。
お店の看板は「山口屋」とあります。
昼前にお店に入ると、はるか前の幼少のころ見たような
昭和の和菓子屋にタイムスリップ。
店の奥では、大きな鍋をかき混ぜながらあんこを作っていらっしゃった。
ところが肝心の和菓子はまだほんの少ししか並んでない。
和菓子づくりの手を止めて80代とお見受けする大将が出てこられ、
「昨日は休みで、さっき作り始めたからまだ並んでないんだわ」。
「あっ、そうなんですか~。実はここの和菓子がすごくおいしいとい噂を
聞いて買いにきたんです。」と言うと目尻を下げてすごく嬉しいそうな顔。
その顔の可愛いこと。
(人生の大先輩に対し失礼っ)
大将は「どこから来たかね?」「ほー、そーかね」
「昔はよう入った時もあったけど、今は不景気だわ」。
そんなことをお話ししながら、羊かんと蒸しパンを買わせていただきました。
家に帰ってから、羊かんを食べてみると
「おいしいー!」
甘さ控えめで、食べた後の口の中のあっさり感がこれまた素敵。
余計なものは入れず、長年培った職人の技で丹念に作られた和菓子の味です。
今はなかなかこういう味って少なくなってしまいましたね。
こちらの大将もずっとお元気で、この伝統の和菓子の味を
守り続けて欲しいです。